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子どもが学校で学ぶ事と現代社会が求める事に乖離があると思ったことはありませんか?
現代はリモートワークやAI利用など新しいテクノロジーが発展したにも関わらず、教育業界においてはそのスタイルや内容はほとんど変化していません。
事実私たちもあなたが受けた20年前の教育とほぼ変わらない教育が、今の子どもたちにも施されています。
実は現代教育のルーツは1800年代帝国主義時代までさかのぼる事になります。
そんな中次世代教育を模索するため、学習指導要領を逸脱して新しい教育を提供するN高等学校やゼロ高等学院なども創設されました。
しかし公立中学校にも関わらず、次世代教育を行おうと教育改革を行う中学校がありました。
この記事では現代教育を抜本的に改革する公立学校・千代田区立麹町中学校をご紹介します。
今回は公立学校で起きている教育改革の内容についてご紹介いたします!
麹町中学校の教育改革7:子どものために会議改革
「無駄な会議が多い」というのは日本企業全体の問題ですが学校も例にもれません。
なぜなら特に学校において効率化による経費を削減は特別目指すべき方向ではないからです。
しかし麹町中学校の職員会議は異なりました。
着任当初の工藤氏は延々と続く全体打ち合わせの光景を目の当たりにして、辟易していた。
その打ち合わせには明確なアジェンダ(議題)がなく、ただの報告会になっており、早く終わらせるための工夫もなかった。
そこで工藤氏は職員室内にある副校長席の後ろにホワイトボードを置き、会議のルールを定めた。
・赤字で書いたものは生徒に伝えなければいけないこと
・青字で書いたものは教員の間で共有しなければいけないこと
・ホワイトボードに書いてあることについて打ち合わせで話す必要はない
・これらは各自が責任を持って確認する
・その他、口頭で伝えたいことがあれば見出しと担当者名を書いておくこのルールを徹底したら、それまでは5分も10分もかかっていた朝の打ち合わせを1分程度に短縮できました。
教員は生徒とともに過ごす時間を何よりも大切にするべきなので、他の時間はなるべく削減したいと考えています」
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/12128
生徒を第一と考えて、いかに教員が生徒と過ごすための時間を捻出するかを目指し、会議の無駄を省きました。
報連相とよく言いますが、ほとんどの会議では過去の事を話す報告と連絡が多いのです。
しかし本当に価値を生んでいくのは未来のことを話す相談の時間を増やす必要があります。
過去の共有をいかに効率化し、未来を築く相談をいかに多くするか。
これは企業においても学校においても重要な考え方です。
麹町中学校では、この相談の時間を捻出しつつ、生徒との時間を持つために報告連絡をできるだけ減らす努力をしているんですね。
麹町中学校の教育改革8:固定担任制を廃止し、全員担任制を採用
麹町中学校ではなんと固定担任制を廃止して全員担任制を採用しています。
固定担任制とは1人の教員が1つのクラスを担当します。
しかし全員担任制は複数の教員が複数のクラスを担当するのです。
そうすることで「生徒と教員との信頼関係を一層深め、生徒一人ひとりにより質の高い指導・支援を行っていくこと」が可能になるからです。
実際に生徒は「今、最も頼りたい先生に相談する」ことができ、なんと面談などは生徒や保護者の希望を優先して決定していきます。
~「生徒と保護者にとって最も質の高い教育体制を実現する」という目的を最優先して手段を考える工藤氏ならでは。
教員の中には、生徒の困りごとを察知することに非常に長けている人間もいます。
全員担任制ではすべての生徒にそうした教員の力を活用できる。
『うちの子の担任はハズレだった……』と保護者のみなさんが思い悩むこともなくなります」
「固定担任制を廃止すれば、生徒は遠慮なく好きな先生に相談できるようになります。
一方で自分から悩みを打ち明けられない生徒には、個別に教員から働きかけます。
今でも週1回学年主任の会議を行い、『担任とうまくいっていないと感じる生徒』には他のどの教員がコミュニケーションを図るか決めているんです。」
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/12128?page=3
会社を含め組織であれば自分が信頼しやすい人と苦手な人は必然的に出てきてしまうもの。
それは学校や教員と生徒でも同じです。
担任制をなくすことで1人1人の生徒がその都度一番信頼できる先生へ相談する事ができ、タイプの不一致や関係性のこじれなどから自由になった環境を生み出すことができます。
徹底した生徒第一主義のゆえに実施されていますね。
おそらく情報交換の頻度や担任1人で進められる点で、固定担任制の方が学校側にとって楽なはずです。
生徒について教職員間のコミニュケーションの量は増えるようですが、より多様な視点や関係性を持って生徒と接する事ができるという良い効果も見られている様です。
このように麹町中学校では全員担任制による1人1人の生徒が相談しやすい環境を作り出しています。
麹町中学校の教育改革9:保護者と工藤校長の座談会
麹町中学校では保護者を巻き込む取り組みも行っています。
なぜなら学校や生徒が変わるのと同時に、生徒を任せる保護者の理解を得る事は必要不可欠だからです。
実際にPTAが企画した「The 麹中座談会」という、工藤校長と保護者の座談会も実施しました。
会は「麹町中学校の目指すところ」と題した工藤氏のプレゼンテーションから始まる。
~
「AI(人工知能)やロボットなどの技術が進展し、経済構造が大きく変わりつつあります。
~今の子どもたちに求められるのは『自分の力で転職したり、起業したりできる力』なんです」
しかし学校教育では、相変わらず忍耐や礼節、協調といった「組織の歯車の一部となって働くための力」ばかりが重視されている。
~
「文部科学省は、『主体的で対話的で深い学び』をアクティブラーニングと呼んで推進しています。
しかし多くの現場では、『協力すること』が最優先の目的となってしまっています。
例えば、班で新聞を作る活動を考えてみましょう。
作業中、協力しない生徒がいると『お前も参加しろよ』と非難されます。
しかし、せっかく協力して作った新聞も結果的には誰にも読まれないものになってしまうことがあります。
そもそも、読み手を想定して作るという目的を忘れてしまっているからです。
これからの世の中を生きていけるのは、『そんなの誰も読まないじゃん』と指摘できる生徒。
何も考えずに協力する力ではなく、自分自身で『それは必要か不要か』を選択できる力が求められています」
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/12439
「なぜ教育改革や学校改革が必要なのか」工藤校長自ら時代の潮流や現状の教育現場をふまえながら、保護者へ説明していきます。
保護者と校長先生がこれほど近い関係性で、忌憚なく意見交換をできる学校はどれほどあるのでしょうか。
お互いが探り合いながら、また意見を述べても意味などないと感じながら、のらりくらりと質疑応答していくような学校もあるかもしれません。
しかし麹町中学校では校長先生が時間を取って保護者と面と向かって、また腹を割って話し合うことで、このような大きな改革を成し遂げつつも保護者の理解を得る事が出来ているのです。
麹町中学校は本質を捉えた教育改革
効率化はビジネスの世界では当たり前ですが、教育現場にはまだまだ重要視されていません。
そんな中、生徒と教員が少しでも時間を多く持てるように、生徒のために効率化を目指しています。
また固定担任制を廃止したのはひとえに生徒が相談しやすいようにするためです。
学校に子どもを任せる保護者に理解され信頼されるために、保護者との対話の時間も惜しむことはありません。
このような教育改革はまだまだ広まっておらず、多くの生徒は現代社会からまとを外した従来型の教育を受けています。
もっと多くの公立学校が「自分たちの生徒を社会で通用する人財に教育する」という目標を見据えて、枠組みを変えていってほしいと感じました。
あなたはどう感じたでしょうか。
麹町中学校のような教育改革を行った学校に自分の子どもを入学させたいですか?
それとも普通の中学校でしょうか。
それともホームスクールでしょうか!笑
1人1人の子どもに合わせて、子どもを最もよく知る親が悩み子どもと相談し家族で選んでいきたいですね。
God bless you!
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