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これまで神さまが創造された仕事の本来の目的を学び、それを踏まえて具体的にどのように仕事を選べばよいのかについて、書籍『この世界で働くということ〜仕事を通して神と人とに仕える〜』から学んできました。
しかしいざ仕事をしてみると、そこで考えたことがすっぽりと抜け落ちたような生活に悩みませんか?
仕事の目的を理解し、祈って仕事を選んだにも関わらず、実際に仕事をするとどのような姿勢で仕事に取り組んだらよいのかわからない…。
安心してください。私もそんな風に悩んだ1人です。
具体的にどうするか考えないと、「愛を持って…、忠実に…、謙遜さを持って…」など、なんとなくわかったようでわからないですよね。
そこでこの記事では、クリスチャンとしてこれだけは覚えておきたい、仕事に取り組むときに持つべき具体的な姿勢について解説しました。
記事を読み終えると、日々の仕事生活と教会生活が一致した喜びある歩みをするきっかけを得ることができます。
福音によって仕事から自由になる
クリスチャンは福音によって仕事から自由であると認識しましょう。
なぜなら聖書的仕事観をもって仕事を捉えることで、世の中とは全く異なる視点で仕事を捉えられるからです。
世の中の多くの人はいろいろな点で仕事に縛られています。
仕事の出来や有能さ、年収や影響力で自分の存在価値を高めようとします。
しかし福音が人を罪や死から自由にしたように、仕事においても”主にある自由”を与えてくれるのです。
そのため福音を信じている人は自分のアイデンティティや重要性を、仕事や経済状況とは関係ないところに見出せるようになります。
実際に使徒たちが福音によって仕事から自由になっています。
イエスが使徒を召されたのは、彼らが大漁を得て、経済的に大きな成功を得た瞬間でした。
それでも使徒は綱を手放すことができたのです。
使徒は自分が仕事にコントロールされる状態から抜け出し、以前とは違った形で仕事へ取り組むことができたのでした。
このようにまず福音によって、あらゆる点で仕事から自由になりましょう。
仕事への取り組み方
福音によって仕事から自由になった私たちが、仕事へ取り組むうえで持ちたい姿勢について考えます。
主に対してするような姿勢を持つ
どんな状況/内容の仕事だとしても、主に仕える姿勢で取り組みましょう。
なぜなら仕事とは神さまからあなたに任せられたものだからです。
聖書にもこう書かれています。
何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心からしなさい。
コロサイ人への手紙3章23節
この聖書のことばを真剣に受けとめる人は、誠実で質の高い勤務態度をとるでしょう。
そのため同僚から尊敬されます。
また公の場かどうか関係なく、建前を言わず常に本音で話します。
有言実行に徹し、決めたことは毎回必ずやりきり、透明性を保つことを努めます。
これはクリスチャンである前に人間として当然だと思うかもしれません。
しかしあらゆるところから、色々な角度で、あなたを誠実さからそらす誘惑がやってくるでしょう。
そんなときは先の聖書のことばを思い出してください。
どんな状況/内容の仕事だとしても、主に仕える姿勢で取り組むのです。
あなたに任せられた仕事を誠実に行う
あなたが置かれた職場で、あなたに任せられた仕事を誠実に行いましょう。
世の中では「効率的で、価値が高く、スピード感のある仕事」が優れた仕事、良い仕事と評価されます。
そのため職場で効率が悪かったり、誰でもできるような仕事であったりすると、雑に取り組みがちではないでしょうか?(私だけ?)
しかし人が価値の低い仕事と判断しても、それが神さまから見て価値が低い仕事なわけではありません。
そのため任せられた以上、どんな仕事でも誠実に行いましょう。
重要なことなので似たようなことを繰り返します。
価値ある仕事とは、「神さまがあなたに任せたことを、あなたが忠実に遂行すること」です。
世の中の仕事観で高い評価をもらうように仕事をするのではなく。
聖書的仕事観であなたの仕事を評価しましょう。
仕事を脇において余暇を楽しむ
何ごとも主に仕えるように誠実に取り組む一方で、余暇を存分に楽しみましょう。
なぜなら主も天地創造という仕事を終えたときに休まれたからです。
20世紀のドイツ人カトリック哲学者であるヨゼフ・ピーパーは有名な「余暇と祝祭」というエッセイでこのように言います。
「余暇は単に仕事をしないことではない。その価値や直接的な有用性を考えることなしに、物事を楽しんだり考えたりする心や精神の状態をさす。」と。
つまり余暇とは、仕事以外に神さまがあなたに与えてくださったものを楽しむ時間とも言えるでしょう。
「とにかく忠実に仕事をするんだ!」と、仕えることばかりに重きをおいた仕事中毒的な精神では、すべてのことを効率性・価値・スピードという観点から判断する危険性があります。
しかし人生の中でシンプルで普通なこと、特別役に立たないことであっても、神さまがあなたに与えたそれらのことを楽しむこともまた、神さまに喜ばれることなのです。
気難しいと評判の宗教改革者ジャン・カルヴァンですら、この意見に賛成していたそうです。
逆にクリスチャンの人生で有用性だけを基準に価値を測ることに、カルヴァンは警鐘を鳴らしたほど。
主が与えてくださった仕事を喜び、誠実に仕えるように、主が与えてくださった余暇も存分に楽しみましょう。
この世界で働くときの注意点
仕事へ取り組むときに持ちたい姿勢を見てきました。
次に働くときの注意点について考えてみましょう。
仕事の目的を忘れて二重生活を送らない
神さまが仕事を与えた目的を心にとめましょう。
なぜなら私たちは聖書的仕事観を持たない人と仕事をすることが多いからです。
クリスチャン人口1%以下の日本で、聖書的仕事観を持って仕事に取り組む人に出会うことはまずありません。
そうするといつの間にかあなた自身もこの世的仕事観になってしまい、神さまから与えられている仕事本来の目的から目が逸らされがちです。
もしクリスチャンが仕事の目的を忘れ、自分の仕事になんの霊的意味も見出せないのだとしたら。
それはある意味で「日曜に教会ですること」と「それ以外の日にすること」が結びつかない、という二重生活になってしまいます。
そのため定期的に、また日々、神さまが意図した仕事の目的に目を留めましょう。
あなたの有能さや存在価値を仕事で証明しない
あなたの存在価値を、仕事の成果によって測らないようにしましょう。
なぜならあなたは仕事の出来/不出来に関わらず尊い存在だからです。
これは仕事の選び方でも注意点として挙がりました。
単純作業の仕事を見下すことや、大きな影響力のある仕事を羨ましいと思わなくていいのです。
仕事に対して富や名誉、称賛などの見返りを求めない。
ただ純粋に神さまと人を愛する方法として仕事をするだけでいいのです。
ルターは言いました。
「一見世俗的に見えるクリスチャンの仕事でさえも、神への礼拝であり、喜ばれる従順な行為です。」
そのため仕事によってあなたの存在価値を証明しなくていいのです。
福音は『この世界で働くということ』から自由にしてくれる
仕事を選ぶうえでも、また仕事をするうえでも、共通して大切なことがあります。
それは仕事が神さまからあなたに与えられた祝福の源であり、任せられた重要なことである、ということです。
仕事は本来あなたに喜びを与えるものです。
あなたが神さまや隣人に仕え、愛を伝える重要な機会です。
そのことをいつも忘れずに、仕事に取り組みたいですね。
今日仕事を終えたら、仕事を与えてくださった神さまに感謝しましょう。
明日仕事を始める前、誠実に忠実に仕事へ取り組めるように主に助けを求めましょう。
小さな祈りが、大きな一歩です!
God bless you!
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