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ホームスクールは社会性を育めない?〜社会性のワナを打ち破れ!〜

りょう
りょう

こんな疑問をお持ちの方におすすめの記事!

  • ホームスクールは魅力的だけど、学校へ行かないと社会性が育まれないと思っている。
  • 家庭で学習しながらどのように社会性を育むのか?

「ホームスクールします!」と言えば絶対に聞かれる質問がこちら。

学校へ行かずに社会性をどう育むつもりなのか?

この質問をする方はホームスクールが子どもを家族以外の人と引き離して育てる方法と考えていることが多いです。

そしてその考え方には「家族以外の人と接しなければ、社会性を育てることはできない。」「学校こそ社会性を育む上で最良の場所だ!」という前提が存在します。

しかしそれは本当でしょうか?

社会性を育むために必要なものはなんでしょう。

そもそも社会性とは具体的にどのようなものでしょうか。

実はほとんどの人が社会性について漠然としたイメージしかなく、それがどのように育まれるのか考えたことがありません。

そして家族以外の人と関わることこそ社会性を育む方法だと信じてこんでいます。

そこでこの記事では、親が真に求めたい社会性について考え、ホームスクールで社会性を育む事ができるのかを紹介しています。

最後までお読みいただければ、ホームスクールだからこそ健全な社会性を育むことができると確信することができます。

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社会性とはなにか

まず社会性とはなんでしょうか?

一般的には「他人との関係や集団生活をうまくやっていく素質や能力。 社交性。」と考えられます(出典:日本国語大辞典 )。

概ね同じ意味にはなりますが、この記事では社会性を以下のように定義します。

実社会のなかで他者との健全な関係を築く力

これは単に社交性があるというレベルに留まりません。

落ち込んでいる人を励まし、悲しんでいる人を慰めの言葉をかける。

喜んでいる人と共に喜び、頑張っている人を応援する。

小さな子をお世話し、ご年配の方を助ける。

このように実社会のなかにいるあらゆる人たちへ積極的に関わり、より深い人間関係を構築する性質のことを指します。

そしてこの定義だとしても「ホームスクールは社会である学校から子どもを隔離しているが社会性を身につけられるのか?」と問われるわけですね。

社会性における3つのポイント

それでは社会性について3つのポイントでより具体的に考えてみましょう。

1)実社会とはどのようなところか
2)どのように社会性を学ぶのか
3)他者との健全な関係とはなにか

1)実社会とはどのようなところか

実社会とは、子どもが人生で関わる現実社会のことです。

そこには老若男女、多種多様な人種といった、文字通りあらゆる人たちで構成された社会を意味します。

たとえば職場なら上司や部下、家庭なら親子や夫/妻、コミュニティなら友人知人など。

将来子どもはこのようなあらゆる年齢、能力、人柄、立場の人たちと接していくことになります。

逆を言えば、この実社会において「同じ年に生まれた人だけで構成されたグループ」は存在しないことがわかります。

この実社会における1人1人と健全な関係性を築くために必要なものが社会性なわけですね。

2)どのように社会性を学ぶのか

まず学習では学び実践が大切になります。

そして子どもが社会性を学ぶことにおいても、健全な模範から健全な価値観・行動を学び、繰り返し実践することが必要なのです。

そのため何を目指せばいいかわからない人が集まって暗中模索しても、健全な価値観や行動は学べません。

また模範がいたとしても、その模範が不健全な価値観・行動をしているなら、子どもは不健全な模範から不健全なものを学ぶことになります。

社会性を学ぶには、健全な社会性を身につけたよい模範から社会性について学び、自分も真似して訓練することで身につけていくのです。

3)他者との健全な関係とはなにか

健全な社会性によって築かれる健全な関係とは、互いに愛し合う関係と言えるでしょう。

ただ愛し合うといっても少し抽象的なので、具体的にどのような態度なのかいくつか具体例をあげてみます。

自分を愛するように隣人を愛する(マタイ22:37-39)

友のために全身全霊を尽くす(ヨハネ15:3)

利害を超えてよくする(ヨナタンとダビデの友情:第一サムエル20章)

その人のつまずきになるなら自制する(第一コリント8:13)

多様な存在として相手を必要とする(第一コリント12:26-27)

平和を築き一致を保つ(エペソ4:3)

人を優れた人と思う謙遜さ(ピリピ2:3-5)

具体例をあげればきりがありませんが、これらの性質や行動によって築かれる健全な関係とは、相手に依存したり、相手を支配したりする一方通行な関係ではありません

お互いに愛し合う関係こそ、健全な社会性によって築かれる健全な関係といえます。

ホームスクールで社会性を育むことができるか

それではホームスクールで具体的にどのように社会性を育めるか考えてみましょう。

健全な社会性とは、親という良い模範から、家庭での生活を通して育まれることがわかります。

前提:親が最も重要な存在

前提として抑えておきたいのは、子どもが社会性を学ぶうえで最も重要な存在は両親だということ。

なぜなら子どもを育てる責任者であり、その子を最も愛する者であり、その子を最もよく知る者だからです。

親は子どもが健全な社会性を育むための責任者として、愛を持って教えていけます。

その子を良いところも課題のあるところもよくよく知った親が、その子にとって最も必要な部分を取り扱うことができます。

そのため責任者という意味でも、子どもをよく知り愛する者という意味でも、親は子どもが社会性を育む上で最も重要な存在なのは間違いありません。

1)よい模範である親から学ぶ

ホームスクールでは親がよい模範となり、子どもは健全な社会性を学びます。

なぜなら聖書の価値観に根ざした者が、実社会でどのように振る舞うのか目の前で見せることができるからです。

もちろん完璧な親はいません。むしろ私が模範でいいのだろうかとすら思うでしょう。

しかし大切なのはあなたがふさわしいと感じるかどうかではありません。

その子を育てることを、神さまがあなたに任せているということです。

そして神さまはそのために必要なものはすべて備えてくださいます。

子どもに健全な人間関係を築く能力・姿勢・価値観を教え込むのに、親であるあなた以上に適切な模範は存在しないのです。

そしてホームスクールは、このよい模範である親と子どもが毎日密な時間を過ごすことを通して、子どもに健全な社会性を教えていくことができます。

2)実社会で学ぶ

ホームスクールでは、子どもは親とともに実社会で社会性を学ぶことができます。

なぜならいつも親とともに実社会で過ごすからです。

まず子どもにとって最も身近で重要な実社会とは、家庭です。

親からの愛を受け取り、親の権威に従い、親という模範から学ぶ。

もちろん兄弟や姉妹がいれば年齢の違う子ども同士から学ぶでしょう。

この家庭こそが社会性を築く土台となります。

そして教会にいけば、おじいちゃんおばあちゃん、両親と同年齢の大人、年齢の近い子どもや赤ちゃんなど、まさに実社会を構成する人々と出会います。

また他のホームスクーラーと定期的に交流するなら、年齢の近い同志と出会います。

ボランティアにいく。地域のイベントに参加する。これらはいずれも実社会です。

このように子どもは親とともに実社会で時間を過ごすことで、実社会で活用できる社会性を学ぶことができます。

わざわざ同一年齢の子どものみという実社会には存在しない環境で、実社会に出るための“備え”をする必要はありません。

よい模範である親とともに家庭や教会などの実社会で過ごし、日々良い模範から学べばよいのです。

3)聖書から学ぶ

ホームスクールでは、聖書に根ざした価値観で社会性を学ぶことができます。

なぜなら親が聖書を用いて社会性について教えられるからです。

世の中では「ありのままのあなたでいい」と教えられます。
しかし聖書は「そのままで愛されているからこそ成長すること」が期待されています。

世の中では「付き合う人は選べ」と教えられます。
しかし聖書は「すべての人を愛すること」を教えています。

世の中では「人の上に立つこと」を教えられます。
しかし聖書は「人に仕えること」を教えています。

ホームスクールであれば、親という実際的な模範だけではなく、聖書から理想的な模範を教える時間を優先して持つことができます。

これらの聖書に根ざした価値観を、日々の実社会での生活を通して親から教えられることによって、健全な社会性を育むことができるのです。

以上をまとめると社会性とは、社会性の模範である親と行動をともにし、実社会で親の振る舞いを学び、子どもも実社会で実践し、よい模範である親から適切なフィードバックをもらうことによって育まれるといえます。

ホームスクールで社会性が育まれた事例

では実際にホームスクールで社会性が育まれた例を考えてみましょう。

聖書に出てくるホームスクーラー

学校制度が導入されたのは1800年代であることから、それまではほとんど全ての家庭がホームスクーリングでした。

アダムとエヴァ、アブラハム、イサク、ヤコブも、ダニエルやヨブも。

ペテロやヨハネ、なによりイエス・キリストもホームスクーリング。

つまり聖書が書かれた時代の人物はホームスクーリングで育っているのです。

では聖書を読んでいて、彼らの言動や振る舞いに社会性の著しい欠如は見られるでしょうか。

おそらくそのような問題がないことがわかるでしょう。

アメリカのホームスクーラー

アメリカでは多くの家庭がホームスクールに取り組んでいます。

NHERI(National Home Education Research Institute)によると、米国では2022年時点で約310万人がホームスクーリングしています。

その規模は年間2%~8%で増加傾向にあります。

アメリカではホームスクールがよく認知されており、統一試験を受験するなど一定の条件を満たせば、高校に通った生徒と同等に扱われて大学入試を受験できるほどです。

さらにホームスクーラーの学力や社会性の発達についてさまざまな研究が行われています。

具体的には、社会的・情緒的発達については、大多数の研究が、従来の学校の生徒と比較してホームスクーリングの生徒が明らかにプラスの結果を示したという査読論文が出ています。

このようにアメリカ研究結果では、ホームスクーラーの社会性が健全に成長していることが明らかになっています。

日本のホームスクーラー

日本のホームスクールはまだ広がり始めたばかりで、まだアメリカのように研究がなされてはいません。

しかしその日本でも生きた証人たちがいます。

それはチアにっぽんに集うクリスチャンホームスクーラーたちです。

私も実際に未就学児や大学生とお会いしました。

そして幅広い年齢のホームスクーラーとお話して感じたのは、どの子どもも社会性に何ら問題がないということでした。

もしホームスクールしている子どもの社会性が心配ならば、ぜひ一度チアにっぽんのイベントに参加いただき、生きた証に触れてみてください!

ホームスクールだからこそ社会性を育める!

  • 社会性とは実社会のなかで他者との健全な関係を築く力である。
  • 健全な社会性は、よい模範である親とともに実社会で過ごすことで、聖書の価値観に根ざした姿勢・態度を学んでいくことで身につける。
  • 聖書の人物や日米のホームスクーラーを見れば、ホームスクーラーが健全な社会性を育めた事例にあふれている。

まだまだ日本ではホームスクールに対して「家族以外の人と接しなければ、社会性を育てることはできない。」「学校に行って友人を作らずにどうやって社会性を育むの?」という声が多く聞こえてきます。

しかし学校制度が導入される前では、ほとんどの子どもがホームスクーリングでした。

そして家庭のなかで健全な社会性が育まれていました。

また昨今の学術研究では、ホームスクーラーが持つ社会性は従来の学校の生徒と比べ同等以上と言われています。

これらの事柄は、誰かの考えや感想ではありません。

いずれも歴史上の事実であり、確かな研究結果です。

むしろ私は「学校に行かなければ社会性が育たないでしょ?」と主張する方に伺ってみたい。

学校で社会性が育まれると裏付けるデータや研究結果をご存知ですか?と。

「私はこう思います」という個人的な感想を語るのは自由です。

ただ「ホームスクールは社会性が育たない」という個人的感想を、まるで事実であるかのように語るのはナンセンスです。

実際にこれまでの歴史や最新の研究からわかることは、「ホームスクールで健全な社会性を育むことができる」です。

もしあなたがホームスクールを考えているけど、社会性が育まれるか不安なら、安心して取り組んでください。

ホームスクールなら親というよい模範とともに、家庭や教会という実社会で、聖書に根ざした健全な社会性を育むことができます。

それでも不安だというのもわかります。

そしたらチアにっぽんのイベントに参加してみましょう。きっと安心できると思います!
心からおすすめして。
God bless you!!

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ホームスクールで育てたときの社会性や学力などが気になりますよね。でも一番の動機は信仰の継承にあります。

ホームスクーリングの模範は両親です。そして父親の影響力は大きい。模範的な父親について1つのガイドラインを示してくれる映画です。

この記事を書いた人
りょう

某都立大学院で化学専攻。大手企業で5年間最先端研究開発に携わった後、日立系IT企業で営業として活動中。

愛妻と娘の3人暮らしでホームスクール中。
将来は子ども食堂の運営、クリスチャンスクール、異世代間シェアハウスの設立を目指しています。

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