聖書・クリスチャン向け

現実に向き合え!親が持つべき人間性(インテグリティ)とは~『リーダーの人間力』レビュー~

りょう
りょう

こんな悩みをお持ちの方におすすめの記事!

  • 問題を指摘されるとついつい逃げてしまう…。
  • 失敗や挫折からなかなか立ち直れない…。
  • 子どもが将来親になる時、現実に向き合える人に育ってほしい。

私たちは就職や結婚、子育てなど人生が大きく変化するとき、さまざまな困難や課題にぶつかります。

その困難が大きければ大きいほど、私たちは思わず目を背け、現実に向き合うことができなくなるのではないでしょうか。

私にもそのような弱さがあり、今まで妻から「話を逸らさないで!問題をすり替えないで!」と何度も注意を受けてきました。

しかし現実に向き合えない弱さを持ち続けるならば、健全な夫婦関係/親子関係を築いていくことはできません。

実際に親が現実に向き合わないことで、家庭が壊れる事例は世の中に溢れています。

一方でどうにかして克服したいと思っても、夫婦や親としてどのように現実に向きあえばよいのかわからない。

私がそんな悩みを抱えていたときに手にしたのが書籍『リーダーの人間力』でした。

『リーダーの人間力』は現実に向き合うために必要なインテグリティ(人間性)について解説しています。

私はこの本を読むことで、自分の悩みはインテグリティ(人間性)の欠如が原因なんだと気がつくことができました。

『リーダーの人間力』を読むことで、夫や親として向き合うべき問題と、ありたい理想の姿を教えられました。

そこでこの記事では、『リーダーの人間力』で描かれるインテグリティ(人間性)について解説します。

この記事を読み終えると、神さまに任せられた家族や職場でよりよく仕えていくためにはどのような資質を身につければよいのかはっきりとわかります。

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著者の紹介

著者は心理学者として全米はもとより世界各地で講演を行うヘンリー・クラウド博士です。

クリスチャンなので考え方は聖書に根ざしていますが、聖書を読んだことがない方にも理解し共感できる書籍を多数執筆。

その中でも書籍『境界線(バウンダリーズ)』は1992年の出版以来ロングセラーとして売れ続け、世界では200万部を突破するベストセラーとなりました。

今回紹介する『リーダーの人間力』は、著者が出会った多数の成功したリーダーたちに共通する資質を、著者の経験をもとに解き明かしたものになります。

りょう
りょう

ビジネス書というよりクリスチャンによるリーダーシップの解説書ですね!

インテグリティ(人間性)とはなにか

そもそもインテグリティ(人間性)とはどのような意味なのでしょうか。

オックスフォード英語辞典ではこのようにあります。

  1. 正直。強い道徳性を持っていること。高潔さ。
  2. 分断されていない全体性
  3. 構造が損なわれず、統一された、健全な状態。
  4. 電子データの内部の一貫性、損なわれていないこと。

著者クラウド氏いわく、統合されているというのがポイント。クラウド氏著者いわく、統合されているというのがポイント。

つまり私たち人間が、神さまが意図した本来あるべき状態こそが、インテグリティを持つ状態です。

インテグリティがない人の歩み

著者クラウド氏の経験上、インテグリティがない人は以下のような結果を招きがちだそうです。

  • 目の前の現実を直視できず、目標達成が妨げられている困難な現実に向き合うことができない
  • 逆境や障害、失敗、敗北、損失などに適切に対処できない
  • その人の能力や資質を持ってすれば当然達成できるはずの成果を達成できない
  • 自分自身の利害を超えて、より大きな目的のために自分を差し出しより大きな使命の実現を支えることができない

いずれもの結果も、避けれるなら誰もが避けたいと願うものですね。

しかしインテグリティ(人間力)を持たない人は、遅かれ早かれこのような結果を刈り取ることになります。

もちろんこのインテグリティがないことが、人としての価値がないわけではありません。

人の価値は創造主である神によって高価で尊いと定められています。

りょう
りょう

それではなぜインテグリティが重要なのでしょうか?

インテグリティは使命を全うさせる

インテグリティが重要である理由は、神様がその人に任せた使命を十分に全うするために必要な資質だからです。

夫婦が愛し合うこと。親が子を愛すること。

仕事に対して誠実であること。課題のある人間関係に向き合うこと。

神さまは1人1人に多くの使命をお任せになりました。

それはあなたも例外ではありません。

そのあなたに任せられた使命を全うするために欠かすことができないのがインテグリティ(人間性)なのです。

インテグリティを持つ幸い

全ての人がリーダーのポジションにつくわけではありません。

しかし全ての人にリーダーシップを発揮することが求められます

たとえば職場では上司から、家庭では夫/妻や子供から、教会では兄妹姉妹から。

大小あれど誰もがリーダーシップを求められるのです。

そして健全なリーダーシップを発揮するうえで、インテグリティは欠かすことができないと著者は言います。

本書で取り上げているインテグリティの六つの資質を身につけることで、人から信頼され、問題に向き合い、周囲とともに継続的に成功していくための、健全なリーダーシップを実践することができるのです。

りょう
りょう

男性は特にリーダーシップを求められますから、大切な資質ですね!

インテグリティにおける6つの資質

では具体的にどのような資質を持つことがインテグリティを持つことにつながるのでしょうか。

本書では6つの資質こそインテグリティを持つことだといいます。

  • 信頼を確立する
  • 現実と向き合う
  • 成果を上げる
  • 逆境を受け止め、問題を解決する
  • 常に向上する
  • より大きな自分になる

この記事では特に印象的だった3つの資質を紹介します。

資質2:現実と向き合う

不都合な状況に対して、何が原因か、とくに自分に原因がないかと向き合う姿勢こそ、インテグリティを持つ人の特徴的な姿勢です。

問題の原因が自分であるという結論は、誰もが感情が揺さぶられ、思わず目をそむけたくなります。この問題は小さなことだ!と思いたい。

しかしそれは現実に向き合えない人です。

自分の弱さが原因となって生み出された目を背けたくなるような問題。

これが現実であると受け止め、向き合っていける人こそ、インテグリティ(人間性)を持つ人と言えるのです。

資質3:成果を上げる

インテグリティ(人間性)を持つ人の特徴は、アイデンティティを確立し成果を上げることです。

アイデンティティを確立している人は、自分は何ができる/出来ない、得意/不得意、何を愛する/嫌うのか、などがはっきりしています。

しかしこのアイデンティティを確立するためには、自分を直視する必要があり、かつ痛みが伴います

なぜなら「自分には出来ないことがある」と認めることで、多少なりとも周囲から失望される経験するからです。

しかし時間やエネルギーに限界があることを認め取り組むべきことにフォーカスし、リスクがある中に飛び込んでいく

この事実に向き合い成果をあげる人こそ、インテグリティ(人間性)を持つ人と言えるのです。

資質6:より大きな自分になる

現実に合わせて自分を軌道修正できるのがインテグリティを持つ人の特徴です。

これまで見てきたように、インテグリティを持つ人は成果を生み出すために問題に立ち向かい乗り越えていきます。

しかしこの世にはどう頑張っても動かせないものがあり、自分がより小さな存在であると納得して道を譲らなければならない時もある

これは自己を越えた存在を受け入れ、自分はそのような絶対的な存在ではなく小さな存在であると受け入れなければなりません。

そして自分の利益のためではなく、よりも大きな存在に奉仕するために、ときに自分にとって大切だと考えるものを諦めていきます。

その損失や犠牲を受け入れてでも、より崇高な存在や目標のために仕えていきたいと願っている。

つまりインテグリティを持つ人は、「すべては自分のため」が間違いであることに気がついており、いかなる時も自己を超える存在に自己を適合する能力を備えている、と言えるのです。

なによりインテグリティを育む姿勢が大切!

  • インテグリティ(人間性)を持つとは、統合され神さまが意図した本来あるべき状態であること。
  • インテグリティを持たないと、現実に向き合えず望まない成果を刈り取ることになる。
  • インテグリティを持つことで、健全なリーダーシップを発揮し、神様がその人に任せたさまざまな使命を十分に全うすることができる。
  • インテグリティは大きく6つの資質に分類することができる。

本書を読めば読むほど「あぁ…自分はなんて不完全で人間力がないのだろうか…。」と落胆してしまいます。

しかし著者の言葉に励ましを受けました

不完全であることは悪いことではない

むしろそれを悪いことと考え、自分の弱さに向き合わず、強みによって弱みを埋め合わせしようとするほうがよっぽど深刻な問題である。

なによりそれは不完全な自分が成長するための最大の機会を逃しているのだから。

つまりこのインテグリティ(人間性)について考える上で大切なのは、理想と現実とのギャップに出会ったときの対応。

私にはインテグリティがないと嘆き歩みを止めるのか。

それともインテグリティを育む成長の機会だと捉え、困難を感じながらも歩みを止めず前へ進むのか。

つまり今どれだけインテグリティを持っているのかではなく、これからインテグリティをどのように育み続けるのかが重要なのです。

そしてなにより、私たちを造られた神さまにとって、インテグリティが高いのでその人に価値を見出すのではありません。

神さまにとってあなたという存在に価値があり、期待しているので、私たちはインテグリティを高め、任された使命を全うしようと歩んでいく。

あなたがそのことを求めているのなら、本書は間違いなくあなたの成長の助けになります。

心からオススメして。

God bless you!

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家庭のリーダーは父親です。父親としての問題に向き合い、成長に踏み出すことこそ、インテグリティを持つための一歩にほかなりません。

この記事を書いた人
りょう

某都立大学院で化学専攻。大手企業で5年間最先端研究開発に携わった後、日立系IT企業で営業として活動中。

愛妻と娘の3人暮らしでホームスクール中。
将来は子ども食堂の運営、クリスチャンスクール、異世代間シェアハウスの設立を目指しています。

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