こんな疑問をお持ちの方におすすめの記事!
日本教育以外に世界で注目されている教育手法について知りたいと悩んでいませんか?
実は世界には世界7大教育と言われる教育手法が存在し、その1つにイタリアから始まったレッジョ・エミリア教育という教育手法があります。
このレッジョ・エミリア教育はGoogleやDisneyの附属幼稚園で採用される教育方法で、世界的に注目されている優れた教育手法です。
レッジョ・エミリア教育はプロジェクト型学習を幼児教育から行っています。
プロジェクトベースドラーニングはアメリカのHighTechHigh高校、日本でドワンゴと角川が協業して立ち上げたN高校などでも採用され始めている注目された教育手法です。
これは特定のプロジェクトを遂行しながら、必要なツールや知識を中心に学びを深めていきます。
目の前のプロジェクト遂行に必要な事を学習し使いこなしていくため、非常に学習効果が高いと言われている手法です。
今回の記事ではそのプロジェクトベースドラーニングと類似した手法を、幼児教育に取り入れているレッジョ・エミリア教育について調べまとめました。
この記事を読むことで幼児教育における視野が広がり、あなたの子ども1人1人に合った子育てするきっかけにできます!
レッジョ・エミリア教育の大切な3つのポイント
レッジョ・エミリア教育で注目すべきは子どもの社会性・時間・権利の3つを大切にする!という理念です。
この3つを大切にする事により、授業として取り組むプログラムやその取り組み方においても、徹底的な子ども主体の教育手法であると言えます。
社会性:子どもたちが主体的に活動し社会と関係性を築きあげる
レッジョ・エミリア教育ではプロジェクトベースドラーニングを導入して子ども主体の教育を実践しています。
なぜならプロジェクトを自分事として進めていく事で自主性を身につけ、周囲の人と協力する協調性を育むことができると考えているからです。
日々取り組むことを子どもたちが自分の事として主体的に活動させるように徹底することで、真に周囲と協力する事ができると考えています。
具体的にはなんと数か月~1年という長期間行う活動を子どもたちが主体で作り上げていきます。
現代教育では大人主体にプログラムや活動が決まっていきますが、レッジョ・エミリア教育では子ども主体でプロジェクトを進めていきます。
HighTechHighやN高などプロジェクトベースドラーニングを取り入れている教育団体は徹底的な生徒主体の学習を重要な項目としていることがわかりますね。
時間:カリキュラムや授業がない
レッジョ・エミリア教育ではカリキュラムや授業の時間を設けていません。
そのため子どもが今まさに興味を持っていたり、疑問を持っていたりするプロジェクトに自由に取り組めます。
その姿勢は徹底していてプロジェクトの終わりを大人が決めることはありません。
具体的には「お昼ご飯の時間だから」「そろそろ時間になったから」と大人が終わりの時間を決めることはなく、全ての子どもたちが自分のタイミングで取り組むのです。
そのため先生はプログラムに追われて急ぐ必要もありませんし、なにより大人の都合で子どもたちを急がせる必要もありません。
先生たちは徹底的に子どもをサポートする事に集中できます。
現代教育では子どもが分からないポイントや気になるテーマがあっても
学習指導要領があるから…
この時間にここまでの単元を終わらせないと…
といって大人の都合で学習が進んでいく事がままあります。
しかしレッジョ・エミリア教育では子どもが主体的にプロジェクトを決め取り組むため、そのような大人の都合ではなく、子ども自身でプロジェクトに向き合う時間を決める事ができるのです。
急いで何かスキルを学ぶことよりも主体性を養う事に主眼をおける幼児教育だからこそ取り入れやすい姿勢だなと思いました!
権利:子どもを1人の人として権利をしっかりと認める
レッジョ・エレミア教育は子どもの権利を重要視しています。
なぜなら子どもを1人の人として認めているからです。
具体例として以下のような権利があげられます。
現代教育ではこのような権利は与えられていないか、著しく限定されていると思います。
しかしレッジョ・エレミア教育では、子どもを1人の人格者として捉え、その人格が有する権利を徹底的に尊重していると言えます。
レッジョ・エレミア教育について書かれている「子どもたちの100のことば」という本にこんな言葉があります。
子どもには 百とおりある
子どもには百のことば
百の手 百の考え 百の考え方
遊び方や話し方百
いつでも百の聞き方 驚き方 愛し方
歌ったり理解するのに
百の喜び発見するのに 百の世界発明するのに 百の世界夢見るのに
百の世界がある子どもには 百のことばがある
それからもっともっともっと…
けれど九十九は奪われる
学校や文化が頭とからだをばらばらにする
そして子どもに言う
手を使わずに考えなさい
頭を使わずにやりなさい
話さずに聞きなさい
ふざけずに理解しなさい
愛したり驚いたりは
復活祭とクリスマスだけ
そして子どもに言う
目の前にある世界を発見しなさい
そして百のうち
九十九を奪ってしまう
そして子どもに言う
遊びと仕事
現実と空想
科学と想像
空と大地
道理と夢は一緒にはならないものだと
つまり百なんかないと言う
子どもはいう
でも百はある
子どもたちの100のことば
この言葉からも、子どもを1人の人として捉えその人格や感覚を徹底的に大切にしている事がうかがえます。
子どもは大人と違う部分が多くありますが、それでも一人の人であることを決して忘れないようにしたいですね。
ただしここで間違えてはいけないのは、子どもの権利を尊重することは無法地帯の状態とは異なります。
大人の権威に従うということも同時に教えていかなければなりません。
子どもを愛してやまず子どもにとって最善を考えている両親の権威に従うことは、子どもにとっても喜ばしいことだからです。
ただ私を含め多くの大人が、自分勝手に自分の都合で子どもの権利を奪ってしまいがちなので、子どもの権利を尊重する事を意識したらいいのではないかと思いました。
親子の関係においては、喜んで子どもの権利を尊重する両親と、喜んで親の権威に従う子どもとの信頼関係が必要ですね。
子どもの社会性・時間・権利を大切にするレッジョ・エミリア教育
こうして世界7大教育とも言われる教育形態について調べると、世界には近代化に伴い考案された現代教育以外の教育が多数あることがわかりました。
私たちもホームスクールで子育てしたいといっても、正直自分たち経験もしていない教育形態を取り入れることは不安がありました。
しかしこのように現代教育から脱して、新しい教育方法を模索している先人の試みを調べる事で「誰も経験したことがない道をではないのだな!」安心することができました。
何よりプロジェクトベースドラーニングは次世代教育として注目されており、幼児教育でも取り入れる事ができるのだ、と知れたのが何よりの収穫でした!
God bless you!
●参照文献
今回レッジョ・エミリア教育を調べるにあたって以下の記事も参考にさせていただきました!
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日本は教育後進国であるとすら言われます。現代の教育システムのルーツは中世にさかのぼり、テクノロジーが発展した現代でも継続して適用するには様々な問題を抱えていると考えています。
アメリカでも教育改革が行われています。時代の変化に伴う教育の変化を目指し、プロジェクトベースドラーニングを取り入れた高校の事例です。
ホームスクールとシェアハウスを組み合わせることで、両親以外から学ぶことができるチャネルを増やした事例もあります。日本の教育システムに疑問を感じて行動している人はたくさんいるのですね。