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以前映画most likely to succeed のHigh Tech High高校がプロジェクトベースラーニング(プロジェクト型学習)スタイルを取り入れた事を紹介しました。
網羅的に知識を詰め込む事を目的にするのではなく、生徒が実際にプロジェクトを進める中で必要な知識や能力を身につけていく学習スタイルです。
従来の聴講型と異なり学習範囲はプロジェクトによって異なるため、学習指導要領に準拠する必要が有る日本では取り入れづらい手法です。
こんなユニークな学校が日本にないかなぁと思っていた矢先。
なんとプロジェクト型学習を取り入れる高校、N高等学校を見つけました!
N高等学校は基本的にオンライン授業形式で、講師とは異なるチューターが学生をフォローしていくスタイルです。
それだけでも革新的なのに、なんとプロジェクト型学習も取り入れているではありませんか。
まさか日本に存在するとは…
当然高校卒業資格は取得できないわけですが、取得サポートも行っています。
今回はN高等学校の取り組みについて調べてみました。
この記事を読めばN高等学校の教育が時代に合わせた最先端教育の1つである事がわかります。
ホームスクールを行いたい私ですが、子どもが高校に入りたいと言ったら間違いなくN高等学校をオススメします!
不登校という社会問題に向き合うN高等学校
N高等学校は角川とドワンゴが協業して2016年に、不登校という社会問題を解決するために設立されました。
なんと2020年時点で全国の不登校数は17万人にものぼります。
角川とドワンゴは企業というポジションからこの社会問題の解決に取り組んでいるのです。
一律に均一な授業を行う学校からドロップアウトしても、その人が輝ける分野をオンライン授業やプロジェクト型学習で探していく学校です。
実はドワンゴもネットのやりすぎでドロップアウトした人が中心になって作った会社なのだとか笑
ドロップアウトした方々が活躍するドワンゴを見れば、もはやリアルの学校に行かなければ社会で活躍できないわけではないと言えますね。
N高等学校は新しい学習プラットフォームとなる
N高等学校は新しい学習プラットフォームを構築し、誰もがやりたいことを見つけ得意分野を見いだせる環境を目指しています。
これからの時代、社会に出る生徒に求められるものは変化していきます。
でも教育システムは高度経済成長期からほとんど変わっていないんですね。
だからN高校では新しい学習プラットフォームでこれからの未来を担う生徒が、より自由に、やりたいことを見つけ、得意分野を伸ばせる環境をつくりますよ。
ドワンゴの実業を通じて得たプログラミングやウェブデザイン関連の教育には自信があります。
ーKADOKAWA取締役・川上さんー
https://nnn.ed.jp/about/school_message/interview/establishment.html
N高校も硬直化してきた教育制度に風穴を開けるだけじゃなくて、新たな価値を与えると思うね。
ーKADOKAWA取締役会長・角川さんー
https://nnn.ed.jp/about/school_message/interview/establishment.html
ドワンゴ取締役の川上さんと角川さんは「社会が求めている能力」が変化しているのに、「現状の教育システム」は変化していないことを指摘しています。
だからN高等学校では新しい学習形態で未来の生徒が得意分野を伸ばせる環境を作ろうとしています。
しかもドワンゴも角川も本業であるプログラミングやWebデザインのノウハウを提供しています。
自社の技術やノウハウを提供しつつ、新しい教育プラットフォームを提供しています。
自社人財を育てる教育プラットフォームにもなる
直接的には書かれていませんが、おそらくドワンゴと角川としても優秀な生徒はそのままリクルーティングできるプラットフォームを作れることは大きなメリットがあるのでしょう。
人材確保が非常に難しい現代において、優秀な人材を長期間かけて教育・評価しつつ、社会に出る前に早期からオファーできる。
リクルーティング手法として圧倒的に有利です。
不登校という社会問題をビジネスの立場から取り組みつつ、自社を支える将来の優秀な人材確保していく戦略ですね。
ある意味国に教育をゆだねるということは、将来自社に入ってくる人材の質を国にゆだねるということです。
将来自社に入社する人材の教育を、何も変わらない国の教育にではなく自社で育てることに踏み出した角川とドワンゴです。
ホームスクールを考える動機でも分かち合いましたが、教育をゆだねるということは「教育者の思想に賛同する」ということです。
国にゆだねるなら国の思想に、N高校にゆだねるなら角川ドワンゴの思想に。
そのことを理解して教育現場を選んでいきたいですね。
圧倒的な授業力と充実した個別フォローを実現するN高等学校
N高等学校はオンラインとリアルをうまく組み合わせて教育の質を大きく向上させています。
なぜなら充実した講師陣のオンライン授業に加えて、1人1人を講師でフォローしているからです。
インターネットを使ったオンライン教育は手間をかけて1つ1つの授業の質を上げていくことができます。
また時間や場所を問わずにいつでも学習できますし、数千数万と人数に制限なくに良質な授業を提供できます。
一方でオンライン授業の欠点は1人1人をサポートできない点ですが、N高等学校は講師陣によって充実したフォロー体制を構築しています。
講師は授業をせずに進捗のフォローアップを集中して行うため、1人1人をフォローする質を高める事ができています。。
このように授業を行う人とフォローする人を分離することで、授業の質を向上させつつ1人1人に合わせた個別フォローの質も向上させる事を実現しました。
これまでのオンライン授業のデメリットは先生が授業も生徒フォローも両方担うという、従来の授業のスタイルをそのままネット授業に適用するために出てくるのです。
授業は授業、フォローはフォローとしっかりと役割を分担する事で、質の高い授業と質の高いフォローを提供する事ができるのですね。
また有名作家やゲームクリエイター、デザイナーなどの課外授業もあり、自社の資産を惜しみなく活用しています。
利益を追求する企業が抱える最高の人材を教育に投入できる。
企業ならではの取り組みです。
最前線で活躍している人から直接授業を受けられるのは、公教育ではなかなか提供できない機会です!
N高等学校は実社会と結びつくプロジェクト型学習を取り入れる
N高等学校は従来のオンライン教育を主体としつつプロジェクト型学習も提供しています。
しかも生徒が取り組むプロジェクトは実社会と結びついた課題を解決していきます。
つまりN高等学校の生徒は社会の課題解決に取り組みつつ学習していくのです。
ただ机に座って授業を受ける事と実際の社会課題を学び解決に向けて行動する事のどちらが多くの学びをもたらすのでしょうか。
さらに社会の課題解決は実際に誰かの役に立てることです。
学びを深めスキルを高めつつ「誰をかを喜ばすことができる、幸せにできる」と高校生の時から実感できる。
社会で働くことは本来喜びであるということを実感できると思います。
しかも実際に取り組むプロジェクトが一流企業とのコラボレーションです。
官僚、アドビ、NTT、メルカリといった超一流の有名企業と、大学を卒業した人でも体験できないようなビックプロジェクトに関わり、それを現役社会人と議論しながら最初から最後までやり通す。
公立学校が提供できるような内容ではありません。
角川とドワンゴの人脈リソースを惜しみなく使ったゆえに成り立つプロジェクトです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
N高等学校は次世代教育を模索しているため、ゼロ高等学校同様に賛否両論あると思います。
でも私としては知れば知るほど素晴らしいと思ってしまいます!
私たちはホームスクールに取り組みたいと考えていますが、高校生になる子どもにはN高等学校を勧める事も本気で考えたいですね。
あなたは国の学習指導要領に準拠していないN高等学校についてどう感じましたか?
国にゆだねるなら国の思想に、N高校にゆだねるなら角川ドワンゴの思想に。
そのことを理解して教育現場を選んでいきたいですね。
God bless you!
参照記事
日本は教育後進国であるとすら言われますが、現代の教育システムのルーツや抱える問題について考えてみました。
世界7大教育の1つであるレッジョ・エミリア教育もプロジェクトベースドラーニングを取り入れています。
子供の社会性、権利、時間という3つのポイントを重要視して、徹底した子ども視点での教育を目指した事例です。
ホームスクールとシェアハウスを組み合わせることで、両親以外から学ぶことができるチャネルを増やした事例もあります。
こう考えると日本の教育システムに疑問を感じて行動している人はたくさんいるのですね。