セミリタイア・資産形成

インフレの怖さを知ったら貯金だけではリスク高すぎると感じた話

りょう
りょう

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あなたはインフレについて友人や子どもに説明できますか?

実はこのインフレについて何も知らずに、貯金だけで将来の生活に備えようとすると、お金についてとても苦労する可能性があります。

なぜならインフレとはあなたが一生懸命貯金したお金の価値を減らす現象だからです。

昨今新型コロナウィルスに対する経済対策として、世界中の中央銀行が紙幣を発行しまくっています。

これはインフレという現象を引き起こし、お金の価値が減少しやすい環境を作り出しています。

そのためインフレについてざっくりとでも理解を深めることが、安全な資産形成の第一歩です。

この記事ではインフレについて原因から対策まで、はじめて聞く人でもわかるようにまとめました。

最後までお読みいただくと、なぜ貯金だけの資産形成はリスクを伴うのかがわかり、何をすればあなたの資産を守れるのか知ることができます。

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インフレとは何か

簡単に言うと「物の価値があがり続ける」現象をインフレと言います。

たとえば2021年には100円で購入できた物が、2022年には102円に値上がりしていきます。

この値上がりが継続すると2023年には104円、2024年には106円と続き、年々物の値段が上がっていく現象、これをインフレと呼びます。

実際に日本の中央銀行はインフレ率2%を目指して施策を行っており、もしこの施策通りの結果が出るなら、今年100円で購入出来たものが翌年には102円で購入することになります。

物価が上昇するので生活が苦しくなる気がして嬉しくないように思えますが、一般的には適度なインフレは経済にとって良い影響を与え、国民全体の益になると言われています。

ざっくり言い換えると「企業が儲かって社員の給料も上がるから、相対的に国民の暮らしが楽になるよね」という感じです。

インフレはなぜ起きるのか

インフレが起きる理由は1つではありませんが、代表的な理由は「世の中のお金の量が増えるから」です。

例えば2人の人がそれぞれ100円持っており、ある飲み物が100円で販売しているとしましょう。

とある理由から2人の所持金が1万円に増えました。

そうすると飲み物を販売している企業は100円ではなく1万円でも売れることに気がつくため、飲み物の値段を1万円に値上げします。

これが物の値段が上がるインフレです。

図の左の状況では2人合わせて200円しかありませんでしたが、右の状況では2人合わせて2万円あります。

2人が持つお金の量が増えたので、企業は物の値段を上げることができます。

またどちらが豊かなのかという点においては、実は左の状況も右の状況も同じ豊かさです。

金額の絶対値は右の状況の方が多く持っているため、左の状況よりもお金持ちに見えます。

しかしどちらの状況も買える物は飲み物1杯分でしかないため、豊かさにおいては相対的にイコールなのです。

このように世の中にあるお金の量が増えるとインフレが起こりやすくなります。

インフレが起きると何が問題なのか

インフレが起きて物の値段があがるということは、言い換えるならお金の価値が減ることになります。

なぜなら支払った金額の大小に関わらず、得られる物は同じだからです。

先ほどの図で言えば、はじめは1杯の飲み物を100円で手に入れられていたにも関わらず、インフレによってお金の価値が下がり、1万円支払わなければ飲み物が買えなくなっているのです。

ここまでいくと感の良い人は気がつきます。

もしかして…インフレが起きると貯金の価値って減っていく…?

そう、インフレの怖いところは、私やあなたが一生懸命貯めたお金の価値が減少する点です。

どのくらいのスピードでお金の価値が減っていくのか、具体的に計算してみましょう。

一定の比率でインフレが起きた場合、現在の100万円が数年後にどのくらいの価値になるのか計算したのが以下の表です。

インフレ率0%2%4%10%
現在¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000¥1,000,000
5年後¥1,000,000¥905,731¥821,927¥620,921
10年後¥1,000,000¥820,348¥675,564¥385,543
20年後¥1,000,000¥672,971¥456,387¥148,644
インフレ時に起きる貯金の減少

もし日銀が目指しているインフレ率2%が日本で実現すると、現在の100万円の価値は5年後に約90万円、20年語には約67万円の価値に減少していることがわかります。

実際には100万円という貯金金額の数字が減るわけではありません。

しかしその100万円の価値は着実に減っていくのです。

これがインフレの怖いところで、お金の価値が減少していくことです。

日本銀行はインフレを目指して”流通するお金の量”を増やしている

日銀は年間インフレ率2%を目指しており、特にアベノミクスなどでお金を大量に発行しています。

以下のグラフは日本銀行が「世の中に直接的に供給するお金(マネタリーベース)の推移」になります。

このグラフから2012年あたりから供給量が急増していることがわかります。

つまり日本全体のお金の量が急激に増え、お金の価値が減少するインフレが起きやすい環境なのです。

また世界の中央銀行も同様に紙幣をバンバン発行しまくっているので、日本円以外の通貨でもインフレは起きやすくなっていますし、実際に物価上昇も起きています。

日本は長らくデフレ(インフレの反対)国家だったためなかなかインフレは実感しづらいですが、インフレが起きる環境は出来つつあります。

インフレに備えるにはどうしたらよいのか

では私たちは具体的にどのようにインフレに備えたらいいのでしょうか。

ここではインフレに備えるための考え方と、具体的な対策をお伝えします。

結論:インフレに強い資産を持つ

インフレ時にお金の価値が下がる現象は避けようがありません。

これを言い換えると、お金(紙幣)はインフレに弱い資産ということです。

そのためインフレに備えるには、インフレに強い資産を持つことが大切になります。

ではインフレに強い資産とはなんでしょうか。

それはインフレ時に価値があがる資産、つまりモノになります。

インフレに強い資産の具体例1:価値のあるモノ

インフレに対する具体的な対策の1つは、価値のあるモノを持つことです。

なぜならインフレ時にはモノの値段があがるからです。

例えば金や銀などの貴金属、土地や建物などの不動産、農業品や石油などの商品が挙げられます。

日本ではあまり馴染みがないですが、海外では親族からの結婚のお祝いに純金の装飾品をプレゼントすることもよくあるようです。

また日本では家などの不動産の値段は時間の経過とともに下がっていきますが、海外ではその逆で時間の経過とともに価値が上がっていきます。

これらは時間の経過とともに価値が失われづらかったり、人々が生活するうえで欠かせないものになります。

このような希少価値の高い価値のあるモノは、インフレに強い資産の代表例です。

インフレに強い資産の具体例2:モノを売る企業の株

インフレに対する具体的な対策の2つ目は、価値のある物で利益を得ている企業の株です。

なぜなら価値のある物を売る企業の売上が大きくなるからです。

例えば金や銀を採掘する金鉱企業、石油などエネルギー資源を取り扱うエネルギー企業などが挙げられます。

またモノを売る企業に限定せずとも、一般的にインフレが起きると企業の株価は上昇します。

なぜならインフレ時は景気が良くなり、人々の消費が増え、その結果どの企業にとっても売上が伸びるからです。

とはいえインフレ時には全ての企業の株価が伸びるかと言えばそうではありません。

実際にはより多くの要因が作用していきます。

例えばさきに挙げたエネルギー株などは、昨今SDGsなど世界的に環境問題への関心が高まり株価があがりづらいのが実情です。

そのため株式投資のプロにでもなろうとしない限りは、楽天VTIなどのインデックスファンドやETFをおすすめしています。

世界で実際に起きたハイパーインフレの例

インフレが起きると徐々にお金の価値が下がっていきます。

しかしさらに恐ろしい現象がハイパーインフレです。

ハイパーインフレはインフレ率が異常に高いインフレのことを言います。

これが起きると物価が一瞬で高騰し、1ヶ月後にはコーラ1本100万円みたい値上がりが起きます。

その場合たとえ銀行に100万円貯金していたとしても、1ヶ月後には食べ物も買えくなってしまいます。

2008年にジンバブエで起きたハイパーインフレでは、当時発表された2008年7月のインフレ率は年率2億3100万%だったそうです。

なんと25時間おきに物価が倍になります。

またハイパーインフレの認定はされていませんが、実際に日本でも戦後、モノの価格が3年半で100倍になるようなインフレが起きました。

このようにハイパーインフレでは、現金は一瞬で紙屑になってしまいますが、先に述べたように株式やコモデティはその価値を失いませんでした。

以上のように緩やかなインフレは経済にとってほどよい刺激となりますが、急激なインフレは私たちの資産を一瞬にして消し飛ばしてしまうのです。

ちなみにハイパーインフレになる要因はお金の量だけでなく、お金への信頼などいろいろな要因が関わっきます。

そのため今すぐ日本で起きることはないだろうと言われていますが、将来どうなるかは誰にもわかりません。

その時国家はあなたの資産を保証してくれません。

自分の身は自分自身で守っていくしかないのです。

インフレが起きても資産を増やせる準備をしよう

  • インフレとは物の値段が上がる、お金の価値が下がる減少。
  • 中央銀行から世の中へのお金の発行量が増えるほどインフレは起きやすい。
  • 日本銀行は2012年からインフレ率2%を目指して日本円を大量に発行しているため、インフレが起きやすい環境が出来つつある。
  • インフレに強い資産であるコモデティや株式を持つことがインフレに備える方法。

誤解のないように付け加えるとインフレ事態が悪いわけではありません。

インフレは経済に刺激を与え、多くの国民にとって経済的な益をもたらすことになります。

そのため国家レベルでインフレ率2%を目標に様々な施策をうっています。

しかしインフレに対して個人が適切な対応を取らなければ、益を受けるどころかむしろ損害を受けかねません。

日本は長らく高金利✕デフレ国家であったため、私たちの親は貯金をしていれば将来は安心安全という世代でした。

そしてその考えを私たちに教えてきました。

ですがもう状況は変わっています。

親の時代にはこれほど多くの紙幣は発行されていませんでした。

銀行金利も今とは比べ物にならないほど高かったのです。

私たちの時代には私たちの時代にあった方法があります。

インフレがきてもあなたの資産を守れるように準備しましょう。

God bless you!

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インフレが起きなかったとしても、サラリーマンこそいち早く投資を始めたほうが良いです。

何事も準備が大切です。投資を始める前にやっておいたほうがよかった…と思う準備があります。

この記事を書いた人
りょう

某都立大学院で化学専攻。大手企業で5年間最先端研究開発に携わった後、日立系IT企業で営業として活動中。

愛妻と娘の3人暮らしでホームスクール中。
将来は子ども食堂の運営、クリスチャンスクール、異世代間シェアハウスの設立を目指しています。

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マムレ日記|クリスチャン夫婦のホームスクール日記
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